特定非営利活動法人 日本免疫学会

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会員及び研究者向け
日本免疫学会賞 第2回(平成11年)受賞者

「IL-6ファミリーサイトカイン群に共有される受容体コンポーネントgp130の機能と信号伝達機構の研究」


田賀 哲也

(東京医科歯科大学難治疾患研究所)
<業績評価の内容と受賞理由>
田賀哲也氏は、IL-6ファミリーの共通の受容体であるgp130を発見するとともに、gp130がIL-6ファミリー共通のシグナル伝達性受容体サブニットであることを明らかにした。さらに、gp130からの信号伝達経路を明らかにしたり、胚工学技術をもちいてgp130の生体内における役割を明らかにした。
 田賀哲也氏の研究はMajorな研究室で行われた研究であり、その研究内容は絶対評価として全く問題なく立派な研究である。このようにMajorな研究室で行われた研究の、個人レベルでのoriginalityの評価をどのようにするかに関して多くの時間が割かれた。しかし、約3年前に独立した研究室を主宰してから以降のRecent productivityにおいてまざましいものがある。以上の理由で、田賀氏の研究は日本免疫学会賞の選考基準を十分に満足するものである。

「感染免疫における病原体認識機構の解明」


三宅 健介

(佐賀医科大学免疫血清学)
<業績評価の内容と受賞理由>
三宅健介氏は、B細胞の絶対数を制御する分子機構に着目し、新規細胞接着分子や副刺激分子に対するユニークなモノクロ?ナル抗体を数多く作製した。その後、B細胞の細胞死を抑制する機能的なモノクローナル抗体 RP105 を樹立することに成功し、RP105分子のcDNA クローニングをした。その結果、RP105がTollファミリーに属する分子であることを明らかにすると共に、TLR4とともにB細胞のLPSの反応性に重要な役割を果たしていることを見い出した。さらに、RP105の機能発現に関与するRP105会合分子MD-1, TLR4会合分子MD-2を発見し、MD-1やMD-2の構造を決定すると共に、それらがB細胞のLPS応答性に重要な役割をしていることをつきとめた。現在、RP105やTLR4のリガンド(病原体由来分子と内在性分子)の探索を精力的に繰り広げている。
 三宅健介氏の研究は、ユニークな発想と地道な努力でなされてきたものであり、高い評価に値する。Tollファミリーに属する分子は、自然免疫系と獲得免疫系の制御に極めて重要な役割を担う分子として、最近急速に注目をあびている。Tollファミリーに属するRP105とその関連分子に関する三宅氏の研究はまだ完成されたとは言えないが、将来の重要性を強く示唆する研究であり、個性が光る研究である。以上の理由で、三宅氏の研究は日本免疫学会賞の選考基準を十分に満足するものである。