特定非営利活動法人 日本免疫学会

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日本免疫学会賞 第16回(平成25年)受賞者

「転写因子によるT細胞分化制御機構の解明」

受賞者写真
谷内 一郎(たにうち いちろう)

(理化学研究所・IMS-RCAI 免疫転写制御研究グループ)
<研究評価の内容と受賞理由>
谷内一郎氏は、サイレンサーによるT細胞の分化系列決定機構の研究における我が国の第一人者である。谷内氏はまずCD4遺伝子のサイレンサー結合因子としてRunxファリミーを世界に先駆けて同定し、この研究領域に格段の理解と発展をもたらした。次にヘルパーT細胞のマスター転写因子ThPOKの制御にもRunxが関与する可能性を着想し、ノックイン変異導入を駆使した先進的アプローチにより、ThPOKとRunxが相互拮抗的な抑制を行うことを証明し、これがヘルパー/キラーの分化を決定する中心機構であるという重要な概念を確立した。これらの業績は国際的にも高く評価されているところである。最近ではこの相互拮抗的な抑制を経た分化決定に可塑性があることを示すなど、この領域の研究に大きなインパクトを与え続けている。今後はまだ同定されていないTCRとThPOKを繋ぐ分子スイッチの探索や、分化可塑性の維持と系列の安定化という相反的な課題の追究など意欲的な展開を目指しており、今後の研究の発展が大いに期待される。