特定非営利活動法人 日本免疫学会

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日本免疫学会女性免疫研究者賞 第4回(平成29年)受賞者

「Immunology of host-Plasmodium parasite interactions」


COBAN, Cevayir 氏

(大阪大学 免疫学フロンティア研究センター マラリア免疫学)
<研究評価の内容と受賞理由>
 COBAN, Cevayir氏は、一貫してマラリア感染症に対する治療・診断法、ワクチン開発の研究を行ってきた。マラリア原虫によるヘムの代謝産物ヘモゾインがTLR9のリガンドであることを見出し、脳マラリアでは宿主にとって負の方向に作用すること、一方で効果的なワクチンアジュバントになり得ることを示し企業に導出した。また、鉄調節分子リポカリン2が抗マラリア免疫応答に重要なことも示した。また磁気共鳴イメージングや多光子顕微鏡を駆使して、これまで知られていなかった脳の嗅球が脳マラリアを引き起こす起点となる脆弱な標的組織であることを示した。さらにマラリア感染が骨粗鬆症の原因になることをも見出し、自然免疫系を介する誘導機構を明らかにした。
 これら一連の研究成果は、マラリア感染病態の解明だけでなく、マラリアワクチンによる予防、嗅球を標的組織とする脳マラリア治療法の開発、マラリア感染の副作用である骨粗鬆症の改善といった明確な研究及び治療の方向性を提示しており、今後の発展が大いに期待される。
 これらの理由から同氏を第4回日本免疫学会女性免疫研究者賞受賞者とした。