特定非営利活動法人 日本免疫学会

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日本免疫学会賞等

日本免疫学会研究奨励賞 歴代受賞者

第3回(平成20年)

石井 健
(大阪大学微生物病研究所)
 「核酸による免疫制御機構の解明」
<内容と受賞理由>
石井健氏は、一貫して核酸の自然免疫認識機構やそのアジュバントなどへの臨床応用研究に取り組み、優れた成果を挙げてきた。特にヒト型CpG DNA、B-form DNAなど免疫を制御する核酸の同定からその認識機構、そして生体での生理的意義まで明らかにしており、特筆に価する。これらの研究は国際的評価も非常に高く、ワクチン開発研究などにおける貢献が大いに期待される。
國澤 純
(東京大学医科学研究所)
 「粘膜ワクチン・粘膜免疫療法の開発に向けた粘膜免疫システムの解明」
<内容と受賞理由>
國澤純氏は、大学院時代より粘膜免疫システムの解明、粘膜ワクチン・粘膜免疫療法の開発につながる研究を一貫して進めてきた。とくに最近、スフィンゴシン1リン酸が腸管分泌型IgAの産生など腸管免疫システムの制御に関与するとともに、食物アレルギーの発症にも寄与していることを明らかにし、注目を浴びている。これらの研究は新規の粘膜ワクチンやアレルギー治療法の開発に直結するものとして、今後の発展が大いに期待できる。
竹内 理
(大阪大学免疫学フロンティア研究センター)
「自然免疫による病原体認識メカニズムの研究」
<内容と受賞理由>
竹内理氏は、自然免疫に関わる受容体であるTLRやRIG-Iファミリー分子群について研究を行ってきた。ノックアウトマウス作製により、TLRが認識する病原体成分やその認識メカニズム、さらには細胞質内RNA受容体であるRIG-Iファミリー分子のウイルス認識における役割を明らかにした。これらの竹内氏の業績は病原体認識受容体の役割の解明に重要な貢献をなし、今後の発展が大いに期待できる。
原 博満
(佐賀大学医学部)
「CARD9とCARMA1を介した免疫細胞活性化の制御機構」
<内容と受賞理由>
原博満氏は、ITAMモチーフを持つ受容体を介したNF-kBの活性化メカニズムの研究に取り組み、MagukファミリーのひとつであるCARMA1が、成熟リンパ球の抗原受容体を介したNF-kBの活性化に必須の分子であることやBcl10複合体を免疫シナプスに動員することを明らかにした。さらに樹状細胞などの骨髄系細胞のITAM受容体を介したNF-kBの活性化にはCARMA1とは異なるCARD9がBcl10複合体の動員に必須であることを明らかにした。CARD9やCARMA1によるITAM受容体を介したNF-kB活性化の制御法の開発は、感染防御ばかりでなく、Bリンパ腫や自己免疫疾患の治療法への応用が期待され、今後の発展が大いに期待できる。
前仲 勝実
(九州大学生体防御医学研究所)
「生体防御に関わる細胞表面受容体の分子認識機構」
<内容と受賞理由>
前仲勝実氏は、免疫受容体の構造生物学研究を一貫して行ってきた。LILR (Leukocyte Ig-like receptor)がHLA-Gとの結合すること、そしてCD8とMHC class Iの結合を阻害すること等を明らかにし、T細胞の活性化調節や機能制御の構造基盤を明確に示し注目を浴びている。構造生物学の見地から免疫の認識現象を理解し、さらに治療へ応用の視点を持って研究を進めており、今後の研究の発展が大いに期待できる。



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