特定非営利活動法人 日本免疫学会

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会員及び研究者向け

第14回国際免疫学会議

第14回国際免疫学会議
市民公開講座 人類とウィルスの闘い:医学の挑戦

日時 8月21日(土)14:00〜17:00(13:00より受付開始・開場)
会場 神戸国際会議場(3階 国際会議室)
参加費 無料
主催 第14回国際免疫学会議 組織委員会

ねらい

昨年は、新型インフルエンザが全世界に蔓延し、多くの人が脅威を感じました。そして、今年は、口蹄疫の感染拡大が畜産農家に大打撃をあたえています。ウィルスはどのように生き延び、人や家畜に感染するのでしょうか?人類はウィルス感染症を上手くコントロールできるのでしょうか?ウィルスに打ち勝つ免疫力とは何なのでしょうか?世界中から免疫学者が集まる国際免疫学会議が神戸で開催されるこの機会に、市民の皆様と一緒に考えてみたいと思います。

プログラム

講演 1 「口蹄疫-最も恐れられている動物の病気」

明石 博臣 先生 (東京大学大学院 教授)

口蹄疫が10年ぶりに発生しました。2000年の発生では、宮崎県で3件、北海道で1件、計4戸、740頭の牛が処分された後、日本からウイルスがいなくなったと宣言することが出来ましたが、今年の発生では総計30万頭近くの動物が処分対象になります。口蹄疫は、牛、豚、羊など蹄の先が割れている動物(偶蹄類)がかかる病気ですが、発熱、食欲不振の他、口、鼻、蹄、乳頭などに水疱が出来ます。生まれてすぐの動物は死亡することがありますが、成長した動物では滅多に死にませんし、そのうち回復します。では何故、罹ったら殺さなければならないのでしょうか。その理由を説明すると共に、今回の発生で獣医を含めて全国から集まった人達が何をしたかについて、説明をしたいと思います。

講演2 「鳥、ブタ、そしてパンデミックインフルエンザ」

喜田 宏 先生 (北海道大学大学院 教授)

鳥インフルエンザ、ブタインフルエンザ、新型インフルエンザ、いずれもヒトの病名としては、不適切です。「インフルエンザ」です。また、「毒性の高いH5N1ではなくて、季節性インフルエンザ並みに毒性の低いH1N1でよかった。」との表現は間違いです。インフルエンザウイルスは毒素ではありません。インフルエンザウイルスの感染、増殖に対する生体の応答がインフルエンザという病気です。体内でインフルエンザウイルスが速く、たくさん増殖すると重症になります。ブタ由来のパンデミックウイルスは、ヒトからヒトに感染を繰り返すとヒトの体で速く、たくさん増殖するウイルスが選ばれて、病原性を発揮するようになります。したがって、日本だけで毎年少なくとも数千名を死亡させ、数百名に脳症、多臓器不全を起こしている、季節性インフルエンザの克服こそが、パンデミックインフルエンザ対策の基盤です。

講演 3 「新型インフルエンザと子どもたち」

森島 恒雄 先生 (岡山大学大学院 教授)

2009年春以降、豚由来AH1N1インフルエンザ(以下新型インフルエンザ)のパンデミックは日本社会に大きな影響を及ぼしました。大学・高校・中学校・小学校が次々に休校や学級閉鎖になり、混乱が続きました。幸いなことに新型インフルエンザの病原性は高くなく、ほとんどの人が軽い症状ですみましたが、今回の新型インフルエンザの標的は「子どもたち」でした。日本全国で、14,000人(15歳未満)以上の子どもが入院し(全年齢層の80%)、その多くは重い急性肺炎でした。インフルエンザ脳症というインフルエンザに伴う脳の重い病気も約200人発症し、あわせて2010年3月末の時点で38人の子どもが亡くなりました。ただ、死亡した子どもの数は世界的に見てかなり少ないことが明らかになってきました。本講演では、なぜ、小児で新型インフルエンザが重くなったのか、パンデミックの中で日本の小児科医がいかに新型インフルエンザに立ち向かったのか、などについてお話しします。

司会・まとめ・会場との質疑

新矢 恭子 先生 (神戸大学大学院 准教授)