- 1.2024年度通常総会について
2024年度通常総会が2023年12月19日に千葉大学 西千葉キャンパス けやき会館2階(Zoomミーティング)にて開催され、以下の議案が承認されました。NPO法人としての19回目の通常総会でしたが、会員の皆様のご協力をいただき、出席した社員(正会員+名誉・功労会員)数は1,381名(表決委任者及び議決権行使書提出者含む)で過半数以上の出席となり、成立しました。どうもありがとうございました。
議案として
- 2023年度事業報告及び決算の説明と監査報告がなされ、承認されました。
- 2024年度事業計画及び活動予算が、承認されました。
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学会組織(新役員、第55回学術集会会長及び、評議員の選任)について
第24代日本免疫学会理事長に竹田潔氏が選出、承認されました(任期は2025年1月1日~2026年12月31日)。
新理事(半数改選、任期は2025年1月1日~2028年12月31日)に、石井 優 氏、反町典子 氏、長谷耕二 氏、堀 昌平 氏、三宅健介(東大) 氏、安友康二 氏、山崎 晶 氏(五十音順)が選出、承認されました。
新監事には、黒崎知博 氏、吉村昭彦 氏(五十音順)が選出、承認されました(任期は2025年1月1日~2026年12月31日)。
新評議員(半数改選、任期は2025年1月1日~2028年12月31日)に関しましては、定数(会員の10%以下)により、有効立候補者162名が選出、承認されました。
第55回(2026年)日本免疫学会学術集会の会長に竹田潔氏が選出、承認されました。
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評議員内規の一部を改正することが、承認されました。
また、報告として
- 2023年2月1日に逝去された笹月健彦先生、同年11月2日に逝去された中山俊憲先生に対し、黙祷を捧げました。
- 山崎理総務委員長より、今年度からは学部学生、修士課程の学生は入会金・年会費無料とした旨紹介され、若い方々への声掛けのお願いがなされました。また、本認定特定非営利活動法人として認定期間においても、パブリックサポートテスト「3,000円以上の寄附者が年平均100人以上であること」をクリアすることが必要なため、寄附等の協力をお願いしました。
- 正会員は海外を含めて2,686名、学生会員701名で合計3,387名(2023年12月15日現在)です。
- 学会員への一斉メール配信は、昨年度、一年間で82回行われました。正しいメールアドレスの登録を呼びかけました。
- 2023年の日本免疫学会賞、ヒト免疫研究賞、女性免疫研究者賞、研究奨励賞の受賞者及び、2023年若手免疫学研究推進事業、2023年若手女性研究者研究支援事の業採択者が、以下のとおり決定しました。
☆第26回 日本免疫学会賞
・岡崎 拓 氏 (東京大学)「免疫チェックポイント分子による免疫制御機構の解明」
☆第10回 日本免疫学会ヒト免疫研究賞
・藤尾圭志 氏 (東京大学)「自己免疫疾患の免疫細胞サブセットの解析による疾患関連経路の解明」
☆第10回 日本免疫学会女性免疫研究者賞
・大谷直子 氏 (大阪公立大学)「細胞老化随伴分泌現象関連因子による抗腫瘍免疫抑制機構の解明」
☆第18回 日本免疫学会研究奨励賞 (5名・五十音順)
・河本新平 氏 (大阪大学)「IgAを介した宿主と腸内細菌叢の相互作用に関する研究」
・章 白浩 氏 (理化学研究所)「B細胞由来のGABAはIL-10陽性マクロファージを誘導することにより抗腫瘍免疫を抑制する」
・塚崎雅之 氏 (東京大学)「感染や自己免疫における組織破壊機構の解明」
・森山彩野 氏 (国立感染症研究所)「感染症に対する生体防御の制御機構」
・山岨大智 氏 (東京大学)「RNAウイルスの病原性発現機構と宿主抗ウイルス応答の解析」
☆2023年若手免疫学研究推進事業 (3名・五十音順)
・髙橋 大輔 氏(慶應義塾大学)「小腸パイエル板の濾胞性ヘルパーT細胞分化誘導を促進する腸内細菌と食事成分の同定」
・田中 努 氏(北海道大学)「Kras 変異肺がんにおける MHC class I 発現低下と浸潤免疫細胞の役割」
・中村 有孝 氏(和歌山県立医科大学)「パイエル板SED領域の網羅的免疫細胞解析」
☆2023年若手女性研究者研究支援事業(2名・五十音順)
・石舟 智恵子 氏(徳島大学)「Notchシグナルによる腸管上皮間リンパ球の多様なサブセットの制御に関する研究」
・三木 春香 氏(筑波大学)「炎症性サイトカインを介した喘息重症化のメカニズムと血管炎発症制御機構の解明」 -
2023年度「きぼう」プロジェクト 免疫学博士課程学生支援採択者が以下の11名(五十音順)に決定しました。
<3年間支援>
・赤嶺 綸子 氏(京都大学)「関節リウマチ炎症滑膜内におけるB細胞応答の解明」
・伊藤 朋香 氏(大阪大学)「新生児期の免疫異常と皮膚 dysbiosis が引き起こすアトピー性皮膚炎“発症起点”の解明」
・川副 明生 氏(九州大学)「脳神経細胞障害からの回復過程における内因性オピオイドの役割」
・喜枝 美月 氏(大阪大学)「新規免疫制御因子の遺伝子変異を伴う先天性免疫異常症の病態解明」
・木下 翔太 氏(筑波大学)「可溶型CD155の除去によるがん免疫抑制機構の解明」
・木村 宇輝 氏(鳥取大学)「抗生物質寛容型細菌の免疫逃避機構の解明」
・千菊 智也 氏(東京大学)「MHCクラスⅡによる新規腸管免疫制御機構解明」
・高澤 郁夫 氏(東京大学)「自己炎症性疾患の特徴をもつ免疫介在性疾患の綱羅的解析」
・虎谷 和則 氏(京都大学)「ストレス造血における造血幹細胞における運命制御のメカニズムの解明」
<2年間支援>
・倉谷 歩見 氏(大阪大学)「新規治療標的探索に資する腫瘍特異的 Tsg1 発現マクロファージの同定とその機能解析」
・田村 べリース結実 氏(広島大学)「細胞傷害性CD4 T 細胞による腫瘍の免疫監視」 -
2023年のUrsula and Fritz Melchers Travel Award援採択者が以下の5名(五十音順)に決定しました。
・猪頭 英里 氏 (大阪大学大学院 医学系研究科 呼吸器・免疫内科学)
・猪塚 真志 氏 (東京大学大学院 医学系研究科 アレルギー・リウマチ内科)
・岡田 航 氏 (鳥取大学大学院 医学系研究科 免疫学分野)
・春日 優介 氏 (北海道大学大学院 医学研究院 免疫学教室)
・畑井 俊哉 氏 (大阪大学大学院 医学系研究科 生体防御学教室) - 各種委員会報告が以下のとおりされました。
・国際交流委員会:
① IUIS (International Union of Immunological Societies)報告
IUIS2023が11/27-12/2、2023にケープタウンで開催されました。Menarini Prize for Outstanding Woman Immunologistが創設され、Dr. Diane Mathisが受賞しました。次回のIUISは2025年Viennaで開催されます。2028年のIUISはTorontoに決定しました。次のIUIS2031のselection processは2024年にオープンとなる予定です。
② FIMSA(The Federation of Immunological Societies of Asia-Oceania) 報告
FIMSA Training Course 2023は2024年1月15-16日に幕張メッセで開催。FIMSA Congress-2024は台湾、台北(10/23-26)で開催されます。FIMSA Training Course 2025はインド、2026はオーストラリア(ASI)が立候補しました。FIMSA Congress-2027は、インドが立候補しTHSTI, Fardabadでの開催を希望しています。
③ 日中韓合同シンポジウム
日中韓合同シンポジウムは2024年1月13-15日にFIMSA Advanced Training Courseに先立って幕張(クロス・ウェーブ幕張)にて開催。
④ JSI-DGfI Joint Webinar Series
JSIとドイツ免疫学会でのJoint Webinar Seriesを11月より月1回開催し、これまで各会100名以上の参加がありました。フランス免疫学会とのWebinarシリーズも計画中で、現在フランス側で調整中です。
・賞等選考委員会:学会賞等各賞受賞者、各種Travel Award受賞者の選定の他、2023年若手免疫学研究推進事業(日本BD)採択者、2023年若手女性研究者研究支援事業(TOMY)採択者、各種財団の研究助成への学会推薦者の選定等を行いました。
・学術委員会:第52回学術集会の一般演題投稿カテゴリーの見直し・決定しました。第52回学術集会の各カテゴリーのコーディネーター・座長候補選出しました。第53回学術集会の共催シンポジウムについて検討しました。
・出版委員会:I.I. を継続して出版し、2022年インパクトファクターは4.4を記録しました。
・岸本忠三・若手研究者育成事業推進委員会:2023年度免疫学博士課程学生支援の応募者を、ポスター等により広く募り、「きぼう」プロジェクト選考・評価委員会にて採択者の選考を行いました。現在は2024年度の応募者を募集中です。また、「きぼう」プロジェクト採択者の研究発表会を開催し、研究のアドバイス・交流を行いました。
・教育推進委員会:2023年8月21日~24日に免疫サマースクールin福岡を開催しました。日独若手研究者交換制度(ドイツスプリングスクール)の公募・採択者の選定を行いました。
・高校生物教育・教科書検討実行委員会:生物科学学会連合の生物教育・大学入試検討委員会において、「高等学校の生物教育における教育用語集」を作成する事業計画を進めており、それに合わせて、高校理科「生物基礎」教科書の重要語の改訂方針への学会の対応について検討を進めました。
・広報委員会:10月と4月の2回ニュースレター(4月号は完全PDF)を発行した。ホームページを、日々更新しました。バナー公告は現在2社を掲載中です。
・科学コミュニケーション委員会:7月30日に「免疫ふしぎ未来2023」を東京お台場の日本科学未来館でハイブリッド開催しました。また、ふしぎ未来周知のため、YouTubeチャンネルに紹介動画をアップしました。
・ダイバーシティ・キャリア支援委員会:日本免疫学会会員のダイバーシティ向上とキャリア支援のため、会員がどのような要望をもっているかを把握することを目的としたアンケート調査を企画・実施し、その結果をまとめ、ホームページに公開しました。そのアンケートの中で要望として多かった「学術集会の常時ハイブリッド化」について委員会内でワーキンググループを作り検討し、案をまとめて理事会に提出しました。また、会員からの要望が多かった「採用のマッチング制度」についても、実現に向けて検討を始めました。
・免疫若手アカデミー:若手研究者による発表を中心としたZoom勉強会を企画・開催しました。 - 第52回(2024年1月)学術集会の準備状況報告
第52回日本免疫学会学術集会の平原潔事務局長より、学術集会会長は故中山俊憲先生のままとし、中島裕史先生を学術集会会長代理として、計画どおり開催に向け準備が進んでいる旨、報告されました。また、幕張メッセの103会議室において、「中山先生を偲ぶ展示」を設施する旨も報告されました。さらに、中山先生がご担当予定であったシンポジウムの発表者の順番、座長や演者については、抄録に修正は加えず、そのままでの発刊とし、当日の座長は竹田潔先生が、講演は平原先生に代理を務めていただくこととなった旨も報告されました。また、FIMSA Advanced Training Course 2023 in Chiba、第5回日中韓免疫シンポジウム、千葉大学-UCSDシンポジウムが連動開催される旨も報告されました。 - 第53回(2024年12月)学術集会の準備状況報告
第53回日本免疫学会学術集会の大野博司学術集会会長より、学術集会の会期及び会場を含めた第61回日本消化器免疫学会との一部共同開催の日程及び、学術集会組織、学術集会テーマ、プログラム企画について説明されました。
2023年12月3日(火)~5日(木)出島メッセ長崎で開催予定です。
- 2.会員の叙勲、受賞のお知らせ
- 大野博司 氏:令和5年秋の褒章 紫綬褒章
- 烏山 一 氏:野口英世記念医学賞
- 河岡義裕 氏:令和5年度 文化功労者
- 谷口維紹 氏:令和5年度 文化勲章
- 西川博嘉 氏:上原賞
- 増田隆博 氏:日本学術振興会賞
(叙勲、受賞された方は事務局info@meneki.or.jpへご一報ください。)
- 3.ホームページ活用のお願い
日本免疫学会では、ホームページに有用な情報をより迅速に掲載し、会員のためのサービスの向上、会員相互の交流(人材募集の掲載)、研究推進などのツールとして活用していただくことを願っております。
会員みなさまのより積極的な利用をお願いいたします。
(事務局info@meneki.or.jpへご連絡ください。)
文責:総務委員会委員長:山崎 晶、総務委員会副委員長:安友康二